慢性骨髄性白血病の治療薬「グリベック」を長期間飲み続けた患者が薬をやめてみたところ、約3分の2が2年以上再発しなかったという臨床研究の結果を、秋田大学の高橋直人教授(血液内科学)らがまとめた。いまは生涯飲み続けるのが原則だが、やめられる可能性を示しているという。
慢性骨髄性白血病は、染色体の異常で生じる遺伝子が原因で起きる。正常な細胞にはない遺伝子で、グリベックはこの働きを抑える。国内では数千人が使っているとみられる。
臨床研究は、東京医科歯科大、防衛医科大など約40施設で実施。グリベックを3年以上服用し、遺伝子検査で2年以上、この遺伝子が検出されないなどの条件を満たした23~84歳の患者68人が参加した。
服用中止から1年目で約70%、2年目でも65%以上が再発しなかった。再発しなかった患者はその後も服用中止を続けている。
また、1年目までに再発した患者は、薬を再び飲むことで全員が、数カ月以内にこの遺伝子が見つからないか、ごくわずかしか検出されない状態に戻れたという。
慢性骨髄性白血病は、2000…