NHKは1日、生活科学番組「ガッテン!」で、糖尿病の治療や予防に睡眠薬を直接使えるような誤解を与えたとして、同日放送の番組冒頭で「おわび」の内容を放送した。
問題となったのは「最新報告!血糖値を下げるデルタパワーの謎」と題した2月22日の放送。睡眠を改善することで血糖値が下がったとするデータを紹介し、テロップで「睡眠薬で糖尿病の治療や予防ができる」と表記するなどしていた。放送後「睡眠薬の不適切な使用を助長しかねない」などの批判が寄せられたという。
1日の放送では、司会の小野文恵アナウンサーが約3分間にわたって経緯を説明。「糖尿病の治療に直接、睡眠薬を使うことは認められていません。誰もが病院で睡眠薬をもらって治療できるかのような誤解を招いてしまい、おわびします」と謝罪した。また番組で特定の睡眠薬について副作用が少ないかのように紹介したことに触れ、「副作用がほとんどないかのような表現は不適切でした」とした。
NHKは2月26日夜、視聴者らから批判が寄せられたことを受け、番組ホームページに「説明が不十分だったり行き過ぎた表現があったりした」として謝罪文を掲載していた。(小峰健二)