広辞苑第7版。大型のものは机上版
岩波書店は24日、広辞苑を10年ぶりに改訂した第7版を来年1月12日に発売すると発表した。1万項目を追加し、計25万項目を収録する。「がっつり」「のりのり」など若い世代が使う口語を加える一方、「イレヴン」「スーパー特急」など時代の変化で説明が不要になった言葉は削除した。
広辞苑は「国語辞典と百科事典を1冊に」とのコンセプトで、新村出(いづる)氏の編集で1955年、20万項目収録の初版を刊行。91年の第4版以降、改訂のたび項目を増やしてきたが、「日本語として定着した言葉」を厳選してきた。
224人の専門家に執筆・校閲を依頼。2008年に刊行した第6版で見送った言葉と、その後に収集した言葉など、計10万項目の候補から、検索エンジンや新聞記事データベースなどで使われる頻度を調べて1万項目に絞った。
広く口語で使われている「がっつり」などを収録したほか、「クラウド」「フリック」といったIT・ネット用語、「火砕サージ」などの自然災害・地球科学関連語、「赤塚不二夫」などアニメ・漫画といった分野を重点的に扱った。
時代と共に広がった語義も収録。「盛る」の説明に「おおげさにする」、「やばい」の説明に「のめり込みそうである」を加えた。
一方、「きしょい」「ググる」「ほぼほぼ」「つんでれ」「TPP」などは、まだ定着していない、として見送った。第6版にあった「基本値段」「昼つ程」(昼の頃、の意味)などは削除した。
発行部数は第3版の260万部…