ゴールを決め「カズダンス」を披露する横浜FC・三浦=時事
また一つ、新たな金字塔を打ち立てた。Jリーグ創設時からスターであり続ける横浜FCの三浦が、史上初めての50歳ゴール。さらに歴史にその名を刻んだ。
カズ、Jリーグ史上初の50歳ゴール 対群馬戦
FWとしての嗅覚(きゅうかく)は衰えを知らない。前半40分。2トップを組むイバが、左クロスからシュートを放つ。「イバの近くにいれば、必ずボールがこぼれてくると信じていた。そういう意味でいい位置を取れた」。GKがはじいた球を左足で正確にゴール右に流し込んだ。「カズダンス」にスタジアムは歓喜に包まれた。
記録より勝利を追い求める姿勢は変わらない。「あまり記録は重要ではないと思う。やっぱりうれしいが、50歳というよりはFWとして点を取れたことが一番うれしい」。記念のゴールが決勝点で2勝目。「貴重な1点で、勝ててよかった。それが全てです」
プロ32年目を迎えてもなお第一線で活躍を続けられる要因は、努力の積み重ねに他ならない。「毎日どういう練習ができているか。どこまで追い込めているか。そういうことの方が大切。ゴールはその結果だと思う」
誕生日の2月26日の開幕戦後、「ゴールすることに関しては、伸びしろはまだあると思う」と話した通り、早速証明した「キングカズ」は前人未到の道を進み続ける。
■「FWとして貪欲に狙う」
Jリーグ史上初めて50歳でゴールを挙げた横浜FCの三浦との一問一答は次の通り。
――ゴールの瞬間は。
「必ずボールが来ると信じていた。そういう意味でいい位置が取れた」
――記録達成の感想は。
「やっぱりうれしいが、50歳というよりはFWとして点が取れたことが一番うれしい。毎日どういう練習ができているか。どこまで追い込めているか。そういうことの方が大切。ゴールはその結果だと思う。勝ててよかった。それが全て」
――得点の予感はあったか。
「何となく。試合前の練習から感覚は良かった。試合中もいつもよりボールに触る回数が多かった」
――「カズダンス」も披露した。
「一瞬迷った。やると勝てないことが続いていたので心配だったが、(自身が交代後も)チームメートが最後まで頑張ってくれた」
――昨季は2得点。今季3戦目で早くも初得点。
「狙っていれば必ずそういう場面はある。FWとして貪欲(どんよく)に狙っていきたい」
――今後への意気込みは。
「毎試合勝つことは大変。全員で力を合わせて、勝利を目指して頑張っていきたい」