スキー場の近くに駆けつけた救急隊員ら=テレビ朝日から
27日午前9時20分ごろ、栃木県那須町湯本の那須温泉ファミリースキー場で雪崩が発生した。地元消防によると、登山をしていた高校生ら13人が巻き込まれた。高校生6人が心肺停止状態で、教諭1人を含む4人が行方不明、他に高校生3人がけがをしているという。県教委によると、いずれも県立大田原(おおたわら)高校の生徒と教諭という。
消防によると、高校生らはスキー場のゲレンデ上部で登山中に雪崩に巻き込まれた。
那須塩原署や消防、県教育委員会によると、現場では25~27日、栃木県高校体育連盟が主催し、県内七つの高校の山岳部の1、2年生が参加する登山訓練「春山講習会」が行われていた。高校生らは27日午前7時半から登山を始めたという。県警によると、現地は悪天候が続き、ヘリコプターが飛べない状況だ。那須塩原署によると、計画段階での参加人数は生徒57人、教員12~13人。
県教委によると、講習会に参加しているのは大田原、那須清峰、矢板東、矢板中央、真岡、真岡女子、宇都宮の7校という。
宇都宮地方気象台は26日午前10時半ごろ、栃木県北部に雪崩や大雪の注意報を発表し、注意を呼びかけていた。担当者は「未明からの約10時間で積雪となり、気温は比較的高い。雪崩が起きやすい環境だった」と話す。
地元の温泉旅館の従業員女性(62)によると、スキー場は3月20日に閉まっていた。昨晩から雪が降り、20~30センチ積もったという。「1月くらいの感じで積もっていた。スタッドレスタイヤでないと来られないくらい雪が積もっていた」と話した。