2月に埼玉県三芳町で倉庫火災を起こしたオフィス用品通販大手のアスクルは5日、2年後をめどに焼けた倉庫を完全復旧させる方針を示した。都内で開いた投資家向け説明会で岩田彰一郎社長が明らかにした。同日発表した2016年5月~17年2月期決算で倉庫火災に関する特別損失101億円を計上。純損益は29億円の赤字(前年同期は44億円の黒字)に転落した。
焼けた倉庫は、個人向け通販「LOHACO(ロハコ)」の東日本地域向けの商品の集積や配送をする唯一の拠点だった。現在、ロハコで買える2万7千種類の商品のうち約7割が欠品し、配送も通常より遅れている。商品数や配送が元通りになるのは9月ごろになるという。
岩田氏は「近隣から『外資系ではなく、日本の通販会社として頑張ってほしい』と励ましの言葉を受け、この場所での再建を決めた」と説明した。
特別損失の内訳は、燃えた商品の損失が25億円、倉庫の改修などに関する費用の引当金が66億円など。倉庫を改修するか、同じ場所で建て替えるかは未定という。
17年5月期通期の業績見通し…