米国際貿易委員会(ITC)は6日、東芝の半導体子会社のフラッシュメモリーが、台湾の半導体メーカー、旺宏電子(マクロニクス)の特許を侵害している疑いがあるとして、調査を始めると発表した。特許侵害が認定されれば、経営再建中の東芝が手続きを進めている半導体事業の売却額にも影響する可能性がある。
フラッシュメモリーは、電源を切ってもデータが消えない記憶媒体で、カーナビやスマートフォンなど幅広く使われている。マクロニクスは先月、東芝の半導体製品が特許を侵害しているとして、ITCに調査を求めていた。東京の東芝本社や、米国やフィリピンの子会社が調査対象となる。
ITCは、調査開始から45日以内に調査を終える目標時期を決めるという。調査次第で、この半導体を使った製品が米国で販売できなくなるおそれがある。(パームビーチ=五十嵐大介)