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地下鉄サリン被害者「すべての兵器に反対」 思い語る

作者:佚名  来源:asahi.com   更新:2017-4-8 12:35:44  点击:  切换到繁體中文

 

写真・図版


さかはらあつしさん


シリアで、この数年で最悪の化学兵器攻撃が行われた――。ニューヨーク・タイムズの報道を見た映画監督のさかはらあつしさん(50)は、すぐにツイッターで記事を紹介し、「I am anti-chemical weapon!(私は化学兵器に反対です!)」とコメントを書き込んだ。1995年3月、東京で起きた地下鉄サリン事件の被害者だ。


勤務先に向かう際、サリンの袋が置かれた地下鉄日比谷線に乗り合わせた。視野が暗くなる症状が続き、22年たっても目や体は疲れやすい。感情の高ぶりとともに手足のしびれを感じることもある。


「人はなぜ、自分の信じる物語のために、他者を殺せるのか」と深く考えるようになった。「誰だって殺したくはないはず。正当化して思考停止を選び、暴挙に踏み切る」というのが、今のところの結論だ。


事件を起こしたオウム真理教の元幹部を取材して著書を出し、映画に挑んできた。現在は、教団が名を変えたアレフの広報担当・荒木浩さんのドキュメンタリー映画の編集を続けている。京都府長岡京市の実家で、親の世話をしながら。


事件の衝撃を知らない世代も増えた。当時の記事や映像を補い、サリンの被害もきっちり伝え、「どの国の人が見てもオウム事件がわかる映画にしたい」。


そんなときに接した、シリアでのサリン使用疑惑。すぐにツイッターで発信したのは、「僕が言うべきことだと思ったから」。米軍のシリアへのミサイル攻撃も知り、「残念です」。アサド政権は化学兵器の使用を否定しており、真相はわからないが、「僕は化学兵器に限らず、すべての兵器に反対です」との思いは変わらない。(河原理子)




 

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