米原子力空母カールビンソンの朝鮮半島近海への接近に伴い、韓国内で、北朝鮮の軍事挑発を契機にした有事を懸念する「4月危機説」が広がり、緊張が高まっている。外交省など関係省庁は連日、危機説を打ち消す会見を連発。事態の沈静化に追われている。
韓国では10日、IT大手ネイバーの検索サービスで、「北韓(北朝鮮)」「航空母艦」「カールビンソン」が検索語の上位1~3位に終日並ぶなど、市民の関心が沸騰した。
韓国では例年、北朝鮮が軍事挑発を行う契機になりうる記念日が続く4月に安全保障上の危機が唱えられてきた。今年は米空母の接近も重なり、SNSでは「4月危機説」が飛び交っている。
外交省報道官は11日の記者会見で「米国も、我々との協議もなく、いかなる新たな政策や措置もとらないと明確にしている」と主張。「4月韓(朝鮮)半島危機説は根拠がない」と否定した。12日には論評で、「米国が北朝鮮に対する軍事行動の可能性を日本に伝えた」「米国などによる北朝鮮ミサイルの撃墜可能性」などに触れた一部報道を全て否定した。
国防省報道官も11日の会見で…