他人になりすまして契約した携帯電話を転売したとして、警視庁は、無職の関根弘之容疑者(48)=東京都板橋区熊野町=を組織犯罪処罰法違反(犯罪収益の隠匿)容疑で再逮捕し、2日発表した。関根容疑者が首都圏を拠点に携帯電話を詐取するグループのリーダー格とみて調べている。
組織犯罪対策1課によると、逮捕容疑は昨年9月26日、東京都町田市の携帯電話販売店で、他人の運転免許証を示して携帯電話5台(販売価格約42万2千円)を不正に購入し、都内の古物店に28万500円で転売したというもの。「携帯電話は購入したが、転売は別の人がしたはずだ」と話しているという。
同課は関根容疑者宅などから他人名義の184枚の免許証を押収。持ち主に確認したところ、ほとんどがコンビニのコピー機内などに置き忘れ、紛失したものだった。関根容疑者は入手した免許証の顔写真に似た人物を探し、携帯電話の契約に行かせていたという。
関根容疑者のグループには、免許証の入手役や顔写真に似た人物を見つける役などがいるとみられ、昨年5月以降、首都圏の携帯電話販売店で1300台以上を不正に入手。転売で約8千万円を得ていたとみている。携帯電話の一部は、特殊詐欺に悪用されていたという。