北朝鮮は国営メディアの朝鮮中央通信を通じ、中国を名指しで批判した。3日付で個人名の論評を配信。北朝鮮が中国を直接批判するのは極めて異例だ。北朝鮮国内では経済制裁に中国が同調した影響で、電力や消費財の不足が目立ち始めた。論評は悪化する住民の対中感情を代弁した。
論評は、中国共産党機関紙・人民日報などの記事が制裁の必要性に触れ、米国に同調したとして「不当な口実で朝中関係を丸ごと壊そうとしている」と非難。「中国は無謀な妄動がもたらす重大な結果について熟考すべきだ」と指摘した。
北朝鮮は2月と4月にも中国を批判したが、「周辺国」と表現。韓国政府は、過去の名指し批判は中朝関係が悪化した1960年代が目立つ程度としている。
韓国政府元高官などによれば、中国の習近平(シーチンピン)国家主席と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長の関係は、北朝鮮が核開発をやめないことや習氏が2014年に北朝鮮より先に訪韓したことなどから冷え切っている。
習氏は2012年12月、北朝…