混み合うJR名古屋高島屋の総菜売り場=1日午後6時18分、名古屋市中村区、戸村登撮影
名古屋市内の百貨店5社の5月の売上高で、名古屋駅周辺にある名駅地区の合計額が、栄地区を初めて上回った。東海地方の商業の中心地が栄から、複合型商業施設の開業が相次ぐ名駅地区に移った格好だ。
百貨店各社が1日、5月の速報値を発表した。名駅地区(JR名古屋高島屋、名鉄百貨店本店)の売上高は前年より2割増の計164億円。そのうち132億円を高島屋が占めた。4月に営業を始めた専門店街「タカシマヤ ゲートタワーモール」の開業効果で、高島屋は5月としては売上高、来店客数ともに過去最高を更新。モールを含めた高島屋の来店客数は512万人で、1カ月間で初めて500万人台に達した。
一方、栄地区(松坂屋名古屋店、名古屋三越栄店、丸栄)はいずれも、売上高が前年割れで苦戦した。合計ベースでも7%減の152億円だった。来店客数は松坂屋が8%減、三越が10%程度減った。三越の広報担当者は「新モールの影響はある。(三越の)改装が終わる今秋までは我慢のときだ」と話した。