石田ひかりさん=篠田英美撮影
■「屋根裏の恋人」に主演
石田ひかり、姉に勧められインスタ「こんなお弁当で…」
14年ぶりの連続ドラマ主演だが、「じみ~に活動はしておりました」と、にっこり。ちょっとした語尾や言い回しにユーモアがあふれる。
3日から放送の「屋根裏の恋人」(フジ系、土曜夜11時40分)で、主人公の西條衣香を演じる。夫や子と暮らす邸宅に、かつての恋人・瀬野樹(今井翼)が住み着いたことから、家族の秘密が明らかになっていく物語。樹との関係にも揺れる。「私はそういう行動は取らないけど、嫉妬したり、本音を言わなかったり、気持ちはわかります」
実生活では中学生の娘2人の母。子育ても一段落かと思いきや「バリバリの反抗期で青春まっただ中」らしい。長時間家を空けることにためらいもあったが、働く母親の背中を見せるチャンスだと覚悟を決めた。「終わったとき、お互いに今よりたくましくなっていたいな」と話す。
毎朝のお弁当作りは11年目に突入。「中学に入って、自分でお弁当箱を洗うようになった」とうれしそう。昨年、姉のゆり子にすすめられて始めたインスタグラムでも、お弁当の写真には数千件の「いいね」が付く人気だ。
「キャラ弁とか、おしゃれなものは全然作れないから、『安定の昭和感』とか言われて。まったくその通りです」。みんな優しい、というファンの応援が、落ち込んだときの癒やしになっている。
子どもの貧困問題にも関心が向かう。「何か活動出来たら。おうちの中のことなので、どうやって出会うのか、お金も必要だし、とか……。結構リアルに考えてるんですよ」。明るく、真摯(しんし)に、力強く進む母親の顔を見た。(滝沢文那)