北アルプスの山の斜面に墜落した小型機=4日午前10時18分、富山県立山町、朝日新聞社ヘリから
富山県立山町の北アルプス山中に小型機が墜落した事故で、県警は5日、死亡した4人の司法解剖を実施し、結果を発表した。
富山の小型機墜落、4人死亡確認 北アルプスで機体発見
発表によると、死因は、木下孝雄さん(57)=長野県松本市=が外傷性ショック、小口(おぐち)英児さん(48)=同県岡谷市=が脳挫傷。河西勝基(かさいかつき)さん(21)=同県下諏訪町=と樋口和樹さん(22)=同県富士見町=の2人は多発外傷による出血性ショックだった。
県警によると、同機が墜落したのは3日午後3時ごろ。墜落直後に河西さんとみられる男性から、同機を所有する新中央航空に「助けて」「寒い」などと墜落の電話連絡があった。110番にも通報があり、河西さんと樋口さんの意識があることが伝えられていた。
しかし、その日は天候不良で視界が悪く、ヘリなどによる捜索は中断。再開後の翌4日午前5時ごろ、獅子岳の標高2300メートル付近の斜面で機体が発見された。機内から4人を救出したが、約5時間半後に搬送先の病院で全員の死亡が確認された。
県警によると、木下さんは右側の操縦席、小口さんは左側の操縦席で見つかった。河西さんは後部座席にいて、樋口さんはさらに後部の荷室から見つかった。