韓国から金塊を密輸しようとした事件があり、この密輸グループが2014年11月以降、少なくとも約553キロ(25億円相当)の金塊を不正に日本国内に持ち込んだ疑いのあることが、千葉県警と東京税関の調べで分かった。県警などは15日、グループの男女10人を関税法違反(無許可輸入未遂)や消費税法違反の疑いで逮捕し、発表した。
逮捕されたのは、別の事件で服役していた早川和男容疑者(40)ら。発表によると15年9月、金塊33キロ(1億4500万円相当)を運び屋8人に密輸させ、消費税約1200万円の支払いを免れようとした疑いがある。主犯格の早川容疑者は大筋で容疑を認めている。香港で買い付けた金塊を韓国経由で成田空港に持ち込もうとしたという。
早川容疑者らはLINE(ライン)などSNSを使い、金塊を運べばただで2泊3日の韓国旅行と報酬5万円を与えると「運び屋」を募り、往復航空券や宿泊先を手配。8人が帰国する直前、音がしないよう金塊と粘土を一緒に詰めたキムチの容器や高麗人参(にんじん)酒の箱を渡し、機内に持ち込ませていた。
県警は運び屋の8人も、共犯として書類送検する方針だ。