今季限りでの引退を表明したロッテの井口
20日に現役引退を発表したロッテの井口資仁内野手との主な一問一答は次の通り。
ロッテの井口資仁選手、今季で引退へ 42歳
ロッテ井口の引退発表、シーズン途中6月表明の理由は…
(自ら切り出し)昨年の契約の時に、球団の方にあと1年だけ頑張らせてほしいと伝えた。開幕前に発表したいという思いはあったけど、チーム状態がかなり良く、今じゃないなというタイミングだったので、このようなタイミングでの発表とさせていただいた。
残念ながら、チームは非常に苦しい状態であるが、僕自身も20年くらいやってきたことを、残りのシーズンでしっかり出し切りたいと思うし、これを起爆剤としてチームとしても、一つでも上の順位を目指していきたいなと思っている。
自分の中では昨年、決めたことであって、その思いでずっと自主トレから開幕と来ている。まだ70試合以上残っている。なんとか頑張っていきたいなという思いが強い。
――長かったプロ野球人生。振り返って。
その質問は来ると思ったけど、まだまだ振り返るのは僕は早いと思っている。
――今季は日本球界で野手最年長だった。
自分では最年長の意識はまったくしていない。グラウンドに立てば年齢は関係ないと思っているので。若い選手と一緒に声を出して走って、そういう思いでやってきている。
――長く続けられた要因は。
野球が周りの人以上に好きなんじゃないかなと自分では思っている。
――後半戦に向けて。
今年で21年目。全てを残りの限られた打席の中で出し切りたい。1日でも多くユニホームを着たい。
――残り試合でファンに見てもらいたいところは。
右方向への打球をずっと追い求めてやってきているが、まだまだ出し切れていないと思っている。もう一度、右方向に強い当たりを目指して頑張っている。
――引退後は。
今は全くそれは考えていない。残りの試合を精いっぱいやり抜こうと思っているだけ。
――同僚の反応は。
これからリーグ戦が始まるのに、しんみりとなっていたので、申し訳なかったけど、その後、元気よく練習できたのでよかった。
――このタイミングでの発表について。
ずっと応援して頂いたファンの方々に、1試合でも多くユニホームを着ている姿を見に来て応援して頂きたいな、という気持ち。9月くらいに発表すると、なかなか見に来られないファンの方もいるので。
――昨年、今季限りと決断した理由は。
自分の中で、日米通算2千安打を打ってから、引き際っていうのはどこなんだろうと2、3年考えて、去年の時点で区切りの気持ちになったので。
――大リーグで引退を早めに表明したオルティスの影響はあるか。
オルティスはいろんな地方に行って自分の姿を見せている。そういう姿で僕はありたいなと思った。
――いろんなチームを勝たせてきた。
勝つチームというのは自然と一つになっている。自分自身、チームの中の和を大事にしてきた。こういう状況だが、いい方向に持って行ける仕事をするのは僕自身。そういう役割を含めてやっていきたい。
――伊東監督とは。
「よくここまで頑張った」という話をいただき、練習前の円陣で素晴らしい言葉をいただいて、うるっときた。
――野球人としてのこだわりは。
打って走れて守れてと三拍子で今までやってきたが、40歳を超えるとなかなかできなくなる。自分の理想としているのは三拍子そろった選手だった。
――恩師のソフトバンク・王会長には。
開幕前に今季限りでユニホームを脱ぐとお話ししていた。今シーズン、悔いなく目いっぱいやってくれという言葉をいただいた。
――将来的に後進を育てる思いは。
それが理想だとは思うが、今は残りシーズンのことしか頭にないし、どう過ごすかで頭がいっぱい。
――長くプレーできた理由として、試合後すぐに引き揚げる姿も見たが、こだわりはあったのか。
自分の中ではオンとオフをはっきりさせたいというのはあった。引きずってもいいことはあまりない。でも帰って何もしないことはない。体のケアをしたり、その日の試合のビデオを見ながらご飯を食べたり。
――同世代で意識していた選手は。
同世代より1年でも長く現役を続けたい思いはあった。ここ何年かで上の選手がどんどんいなくなって。今年で言えば(最年長は)僕と中日の岩瀬君。この前の交流戦でも、もうそろそろかなと話をした(笑)。巨人戦では(年下の)高橋監督や井端コーチから「もっと頑張ってください」と声をいただいた。
――1学年上にはイチロー選手もいる。
僕の中では理想の選手。僕よりも年上の方があれだけ動ける。僕もそこを目指したい。