埼玉県川越市立中学2年生だった当時、同級生にいじめられ、暴行を受けて意識不明になったとして、男性(20)と母親が同級生3人や市に損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、和解が成立する見通しとなった。東京高裁が提示した和解案について市が受け入れる方針を決め、市議会に議決を求める議案を28日に提出した。
いじめ暴行で重体、同級生と川越市に1億円超の賠償命令
和解案は、市と同級生らが連帯して約1億8214万円を払う内容。昨年12月の一審さいたま地裁川越支部の判決は、市の安全配慮義務違反を認めて約1億4873万円の支払いを命じ、男性側、市側の双方が控訴していた。和解案は一審判決の額に遅延損害金を加えた一方、安全配慮義務違反には言及していない。原告の代理人弁護士によると男性側も受け入れる意向という。和解協議は7月10日に予定されている。