中日の鈴木翔太
(4日、中日7―2ヤクルト)
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プロ最多の130球。中日の鈴木は初完封まで、あと2人だった。九回1死一塁から本塁打で2失点。その後、初完投も逃すことに。「最後まで投げきれればよかったけど、体力がなかった。走って体力をつけて、次の登板に備えたい」。ヒーローインタビューでは息が上がっていた。
シュート回転する直球と、キレのあるスライダーにフォーク。テンポ良い投球でさくさくとアウトを重ねた。四回1死一、二塁ではバレンティンを外角高めの139キロで右飛に打ち取るなど、八回までヤクルト打線を3安打に封じた。
だが、球数が100球に近づいた七回から球が浮き始めた。自慢の直球が抜ける。それまで一つしかなかった四球が、七回以降は五つ。7点のリードをもらって、プロ初の九回のマウンドに上がったが、限界だった。最後は自信のある決め球のフォークをバレンティンに左翼席に運ばれた。
「一人一人全力でいけるところまでいこうと考えていたけど、(完封は)難しい。体力的にも、精神的にも……。(今日の試合で)得たものはあんまりない」
チームトップのジョーダンに並び、今季の目標としていた5勝目に到達。立派な勝ち頭だが、「まだ試合はある。目の前の試合をどうやっていくか。(課題の)四球をなくしていけるかを考えたい」。
4年目の若き右腕に笑顔はない。22歳の理想は、それだけ高いのだろう。(野田枝里子)
○森監督(中) 「よそで負けるから名古屋で勝てるようにしないと、(上位から)離れていくばかり。いいスタートがきれた」
○京田(中) 3安打2打点。「(鈴木)翔太とは寮の部屋が隣でよく遊んでいる。年も近いし弟のような感じ。(鈴木の登板日に打つのは)何かの縁ですね」