トランプ米大統領が指名した新駐日大使として、投資会社創設者のウィリアム・ハガティ氏（５７）が１３日、上院本会議で正式に承認された。８月中旬にも来日し、着任する見通し。東京に３年間暮らした「知日派」で、「やり手ビジネスマン」と評され、トランプ氏が重視する経済問題などで仲介役としての期待がかかる。

次期駐日大使にハガティ氏 知日派の実務家、東京勤務も

「一言で言うと、映画『風と共に去りぬ』に出てくるような南部のジェントルマン。真面目で、米国流を押しつけない、気配りができる人」。医療機器メーカー「日本メドトロニック」相談役の島田隆さん（６４）はハガティ氏の人柄をこう語る。

ハガティ氏は経営コンサルタント会社ボストン・コンサルティング・グループ（ＢＣＧ）に勤務していた１９９０年代、駐在員として３年間東京に勤務した。米国企業の日本進出などを担当。島田さんは上司だった。

ＢＣＧを離れて自ら事業を起こした後も、アジア出張の際は度々日本に立ち寄った。島田さんらとの交流も続き、来日時は行きつけの日本料理屋などで食事をともにしたという。

ＢＣＧで上司だったドリームインキュベータ会長の堀紘一さん（７２）は「これでは顧客は満足しない」と主張するハガティ氏を「日本の消費者に合わない」と諭したことを覚えている。「日米で考え方に様々な違いはあるけど、よりいい方向に持っていくために侃々諤々（かんかんがくがく）の議論をした。彼は極めて真っ当なプラグマティスト（実用主義者）だ」

ハガティ氏がテネシー州の経済…