新潟大会 中越―日本文理 優勝が決まり、マウンドに駆け出す日本文理の選手たち=ハードオフ
(26日、高校野球新潟大会 日本文理6-4中越)
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雨で3日順延された新潟大会の決勝。日本文理の終盤の勝負強さは、健在だった。逆転を許した八回、直後の攻撃ですぐに試合をひっくり返す。1番飯田の犠飛で追いつくと、3番川村が流し打ち、左越えに勝ち越しの2点本塁打を放った。
暴投で1点リードを与える嫌な展開でも、「七回からがうちの野球だと伝統的に言っている。誰も慌てなかった」と大井監督。「いつかひっくり返してやるというのが、ベンチの空気だったな」と言う。
二回途中から登板した中越の2年生左腕の山田を打ちあぐねていたが、川村は「後半は球威が落ちていた。まっすぐをたたこうと思っていた」と胸を張る。今夏のチーム初本塁打が決勝の決勝点になった。
3連覇を狙った中越は、今夏で勇退する大井監督にとってしのぎを削ってきた県内のライバル校だった。日本文理が初めて甲子園に出場した1997年の新潟大会決勝の相手であり、2年前の決勝では夏の3連覇を阻まれている。
決勝は通算2勝2敗で迎えた今夏、前回の大一番で敗れたときの1年生が雪辱を果たした。
ベンチで「この回だぞ」「しっかり振っていけ」と大声を出していた75歳の大井監督は、「怒鳴りまくってたよ。声がおかしくなるくらい」と苦笑い。
「監督を甲子園に連れて行く」と戦い、逆転で実現した選手たち。大井監督は「感極まっちゃったな。選手に感謝したい。甲子園では思い切り打って勝負したい」。(上山浩也)