新旧防衛相の引き継ぎ署名を終え、握手する小野寺防衛相(左)と岸田前外相兼防衛相=4日午前、防衛大臣室
南スーダン国連平和維持活動(PKO)日報問題で稲田朋美氏が防衛相を辞任してから一週間、外相と異例の兼務をした岸田文雄氏が防衛相を後任に託した。兼務初日に北朝鮮の弾道ミサイルが発射されるなど対応に追われたが、4日に防衛大臣室で小野寺五典氏への引き継ぎを終えると、和らいだ表情で握手した。
防衛相再登板の小野寺氏は自民党岸田派で、2012年末の安倍内閣発足時に外相・防衛相でコンビを組んだ間柄。岸田氏は「貴重な一週間だった」と語り、小野寺氏は「長い外相(在任)と、外相・防衛相の両方(兼務)、歴史的な偉業でした」とねぎらった。
岸田氏は先立つ防衛相離任式で、外相として小野寺氏や、安全保障関連法案審議当時の中谷元氏など歴代防衛相と協力したことを回顧。稲田氏には触れず、日報問題について防衛省・自衛隊の幹部らに「国民の信頼を損なうような事案で大変残念だ。新大臣を先頭に信頼回復に向け取り組んでほしい」と語った。