職員らに出迎えられて初登庁する野田聖子総務相=4日午前10時48分、東京・霞が関、恵原弘太郎撮影
内閣改造から一夜明けた4日午前、安倍晋三首相は首相官邸に入る際、記者団に「今日から新たなスタート。謙虚に丁寧に一つ一つ結果を出していきたい」と語った。各省庁で新旧閣僚の引き継ぎ式も始まった。
特集:安倍首相、内閣改造
午前10時からの閣議後、新閣僚はそれぞれ記者会見に臨んだ。河野太郎外相は6日から参加するマニラでのASEAN(東南アジア諸国連合)関連外相会議の際、中国、韓国との二国間外相会談を行う方向で調整していると明かし、「友好関係を深めたい。未来志向でいろんな話をできたらなと思う」と語った。日米豪の戦略対話も行う予定だ。
河野氏の父は、アジア外交に力を入れた元外相の洋平氏。「(中韓が)息子が外相になったと喜んでくれているなら、親の恩に感謝しなければいかんのかなと思う」と述べた。
小野寺五典防衛相は閣議後の記者会見で、南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報問題をめぐる閉会中審査が10日に開催されることについて、「国民の疑念を深く受け止め、誠心誠意、対応していきたい。国会でのしっかりした審議で一定のけじめをつけ、このような問題が二度と起きないように防止策を徹底する」と決意を語った。
林芳正文部科学相は加計学園問題などに触れ、「文科行政は大事。国民の信頼を取り戻すため、地道な努力を重ねてまいりたい」と強調。野田聖子総務相は「政権が国民に信用されるには多様性が必要だが、これまではとても偏っていた。総理のそばで多様な意見を伝えるのが私の責務だ」と述べた。