「福耳」5年ぶりの新曲 山崎×秦×長澤が思い語る——贯通日本资讯频道
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「福耳」5年ぶりの新曲 山崎×秦×長澤が思い語る

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「福耳」の山崎まさよし(中央)と秦基博(左)、長澤知之(右)


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山崎まさよしやスキマスイッチ、元ちとせら個性的なアーティストが集う音楽事務所「オフィスオーガスタ」が、今年で25周年を迎える。所属アーティスト12組13人によるユニット「福耳」が8月23日に5年ぶりのシングル「ブライト/Swing Swing Sing」を発売し、9月23日には毎年恒例の野外ライブ「オーガスタキャンプ」も開催される。新曲のプロデューサーを務める山崎と作曲した長澤知之、秦基博の3人が語り合った。


――新曲の「ブライト」は長澤さん、「Swing Swing Sing」は秦さんが作詞・作曲を手がけました。どんな思いを込めましたか。


長澤 「青く、青く、青く」という歌詞は、僕のなかのオーガスタのアーティストのイメージなんです。皆さん「青」が似合う、しっくりくるなと。余生なんて考えず、いまこの瞬間がずっと「青春」であるように、という思いもあります。


秦 9月にオーガスタキャンプがあるので、出演者もお客さんも楽しめる曲がいいなと思って、あまり深く考えずに体が動くようなものを目指しました。


――山崎さんはプロデューサーとして、どのように関わられたのでしょうか。


山崎 プロデューサーっていうのは初めてに近いのかな。といっても、曲の内容うんぬんというより、物事を前に進めるために「ちょっといてほしい」というぐらいのことだったんだと思います。「こうしたい」「ああしたい」と意見があるなかで、みんなが有意義に参加できるように真ん中に立っていればいいのかなと。


秦 自分の「こうやりたい」という思いを受け止めて、導いてくださいました。コーラスワークや、それに伴うコードの響きのポイントとかですね。みなさん個性的な歌声の方が多いので。


長澤 すてきなコーラスにしていただきました。すごく有意義な時間で、タメになった、勉強になったという以上に楽しかったです。


山崎 これだけ大勢のアーティストが歌い分けていくっていうのが大前提。制作サイドは「オケがあがらない」とか「いつ完パケするのか」とか、焦って口を挟んでくるわけですよ。それを俺がせき止めてましたね。「やかましい! 歌詞もできてないのに、どうやってコーラス入れるんだ」みたいな(笑)


■福耳は場末のスナック?


――先ほど長澤さんはオーガスタのアーティストを「青」と表現していましたが、秦さん、山崎さんはいかがですか。


秦 「声」です。みなさん個性的で、これだけいても誰一人重ならない。福耳でそれが合わさった時に、すごさを感じました。


山崎 場末のスナックみたいな感じですかね。今回のシングルのジャケットを見ながら言ってるんですけど(※オーガスタの面々が、子どもの頃の憧れの職業に扮したイラスト。山崎は漫画家、長澤は探検家、秦は野球選手)。


決してキレイでもスタイリッシュでもないんだけど、楽しいことは間違いない。悩んでる人もいれば、笑ってる人もいて、人間味があるというか。シンタ(※スキマスイッチの常田真太郎)以外はみんな酒も飲むし。なかでも、(元)ちとせはザル。すっごい目の粗いザルですよ。


――オーガスタキャンプも今年で19年目を迎えます。


山崎 すごくピースフルな場。ライブ自体が生き物のように、ぬらぬらとしていて。これだけ長きにわたって、同じ事務所のアーティストが一堂に会して何かやるっていうのも珍しいですよね。


デビュー前の新人が出て、オーディエンスにアピールする場でもあります。新人には酷だけど、そこで決められればすごいスピードで浸透できるから。長澤も最初はかなり緊張してたよね?


長澤 何にも覚えてないです。それまで地元のライブ喫茶で3、4人の前でやってたのに、何万人の前に立つってどんなテンションでいったらいいのか、まったくわからず…。ベーシストの中村キタローさんに「全員カボチャだと思え」って言われたんですけど、難しかったです(笑)


秦 ミュージシャンシップが問われるステージです。その1年何をやってきたのか、毎年毎年、確認しているようなところがある。何年も出ているなかで自分の役割も変化してきて、昨年はプロデュースという形でかかわらせてもらいました。達人たちに囲まれて緊張感も刺激もありますし、もっとがんばらなきゃと思います。


■「四十にして惑わず、なんてウソ」


――秦さんは36歳、長澤さんは33歳と同世代でデビューも同期ですが、30代になって変化を感じる部分はありますか。


秦 去年がデビュー10周年で、ひとつの区切りができました。もともと音楽が好きでギターを弾き始めて、仕事になって10年経って。20代の頃は自分なりのスタイルを探していました。いまはそれが固まって、深めたり、裏切ったりしていくタイミングなのかな、と。もっともっと音を楽しんでいきたいですね。


長澤 20代の頃はまだ10代を引きずっていたというか。はっちゃける時ははっちゃけるんだけど、ヘコむときはヘコむみたいな感じがありました。30代ってもういい大人だし、20代の時に求めていた理想像とかが、ある程度具体的に見えてくる。そのうえで、また学びたい、吸収したいっていう気持ちになってますね。


山崎 2人ともめちゃめちゃしっかりしてる。これだけ明確な考えがあれば大丈夫ですよ。俺が30代の頃なんて、酒は飲むし、文句は言うし…。20代の頃の「繰り返し感」がぬぐえなくて、「またやるんかい!」みたいな不平不満ばっかり言ってた気がします。今年で46歳なので、そろそろ本腰入れて音楽やろうと思ってますけど(笑)。


――四十にして惑わず、と言いますが…。


山崎 それ、ウソです。ミュージシャンが「四十にして惑わず」って意味がわからんでしょ。むしろ、惑い続けていいんじゃないんですか。そこだけは惑わず言えますね。役職もないし、名刺もないけど、迷い続ける権利だけはもらってる。もっとうまくなりたい、スキルを上げたいって練習し続ける権利。だから、ここでもう十分っていうことはないと思うんですよね。



福耳(ふくみみ) オフィスオーガスタ所属のミュージシャンによるスペシャルユニット。1998年に杏子、山崎まさよし、スガシカオの3人で結成され、翌年発売した「星のかけらを探しに行こう Again」がヒット。現在のメンバーは、杏子、山崎まさよし、元ちとせ、スキマスイッチ(大橋卓弥・常田真太郎)、秦基博、長澤知之、竹原ピストル、浜端ヨウヘイ、松室政哉、岡本定義(COIL)、あらきゆうこ、さかいゆうの12組13人。((聞き手・神庭亮介))



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