試合終了後、スタンドへあいさつに向かう大阪桐蔭の選手たち=19日、阪神甲子園球場、小林一茂撮影
春の選抜「王者」として甲子園に臨んだ大阪桐蔭の夏。史上初となる2度目の春夏連覇の夢は、3回戦、あと1アウトのところで断たれた。野球への思い、甲子園への思い、先輩・後輩への思い――。ベンチ入りしたメンバーと記録員の計19人に、心の内を聞いた。
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徳山壮磨君(3年) 甲子園で投げることができ、いい仲間に囲まれ、幸せな2年半だった。後輩たちには、自分たち以上のチームワークで春夏連覇を目指してほしい。
福井章吾主将(3年) 悔いはないけど、ある。勝ちたかった。主将として人との関わり方、まとめ方など色々学んだ。人の先頭に立ち、今後も何でもやっていきたい。
中川卓也君(2年) 気持ちは夜のうちに切り替えた。来年の夏、忘れ物(夏の優勝旗)を必ず取りに帰る。先輩たちのためにも、春夏連覇の夢を必ずかなえる。
坂之下晴人君(3年) 桐蔭の野球で学んだのは頑張れば運がついてくること。「日本一の二遊間」を目指した泉口君に「最高の遊撃手。安心感しかなかった」と伝えたい。
山田健太君(2年) 坂之下さんに「不動の4番になれよ!」と言われた。グラウンドで伸び伸びできたのは3年生がいたから。今度は自分が春夏連覇へチームを引っ張る。
泉口友汰君(3年) 春夏連覇できなかったことは悔しいけど、後輩たちはきっとやってくれる。坂之下君には「最高の二塁手で、二遊間だった。ありがとう」と言いたい。
山本ダンテ武蔵君(3年) 19日はひたすら悔しかったけど、今は開放感もある。後輩に託したい思いはあるけど、プレッシャーになるのであえて何も言いません。
藤原恭大君(2年) 九回2アウトからでも負けるときは負ける。野球の難しさを感じた。いつも気楽に打席に入れたのは先輩たちのおかげ。感謝の気持ちしかありません。
岩本久重君(3年) 外野に抜けていった最後のヒットが目に焼き付いている。後輩たちには、僕たちの良いところを盗み、悪いところは捨てて、春夏連覇してほしい。
根尾昂君(2年) 最後のサヨナラヒットを打たれた瞬間の声援が忘れられない。忘れちゃいけない。勝って、3年生に感謝の気持ちを伝えられなかったのが悔しい。
柿木蓮君(2年) 九回に打たれた時、自分の弱い所が出てしまったと思った。苦しくなったらあの瞬間を思い出して練習する。大好きな3年生。お疲れさま。ありがとう。
西島一波君(3年) 高校野球は何が起こるか分からないと痛感した。春の選抜決勝で放った本塁打は今後の人生に生かせる一本。後輩たちなら必ず春夏連覇できる。
加藤大貴君(3年) 春の選抜で優勝し、マウンドのみんなの輪の中にいる風景が一番の思い出。「1球の重み」を大切にし、後輩たちには春夏連覇に挑戦してほしい。
宮崎仁斗君(2年) 試合後、メンバーを外れた3年生が「ありがとう」と言ってくれた。自分が一番悔しいはずなのに。迷惑かけた分、恩返しをしたい。
香川麗爾君(3年) 勝つために個が束になり、固まりになったチームだった。この夏、柿木と中川は特にやり残したことがあるはず。また必ず甲子園に行ってほしい。
横川凱君(2年) 試合が終わって、3年生が泣いていた姿を絶対に忘れない。先輩たちの最高のチームを超えるチームをつくって、今度こそ夏の甲子園で優勝したい。
小林大介君(3年) 毎日の練習が一番の思い出。ノックを受けたり、トレーニングをしたり。自分たちができなかった夏の甲子園優勝は後輩たちに成し遂げてもらいたい。
東本直樹君(3年) 大阪大会決勝の九回を乗り切れたから、甲子園でも粘りの野球ができた。柿木、中川は悔しさを忘れず、中心になって新チームを引っ張ってほしい。
記録員・福浦勇斗君(3年) 試合後、整列しながら福井が「ごめんな」と言ってきた。全然ごめんじゃないのに。最高の仲間だった。2年生は悔しさを秋にぶつけてほしい。