地震のあったメキシコ市で8日、避難して路上で落ち合う人たち=ロイター
メキシコ沖を7日深夜に襲ったマグニチュード(M)8・1の巨大地震は、メキシコで26人の死者が確認され、住民らが生き埋めになったとの情報が流れるなど深刻な被害をもたらしたとみられている。真夜中の惨事に現地では被害の全容が明らかになっておらず、懸命な救助活動が続けられている模様だ。
メキシコでM8.1 死者30人超、多数生き埋めの情報
「生き埋めになっている人がいる。まだ生きています。助けてください」
メキシコの地元メディアは、震源に近いメキシコ南部オアハカ州からそう懇願する女性の映像などを伝えた。CNNスペイン語版などによると、震源に近い同州フチタンなどで多くの人が建物の倒壊などで生き埋めになったという。
地元メディアはツイッターにフチタン中心部の広場の現状として、暗闇の中にがれきが積み上がっている画像を投稿した。広場周辺の建物のうち、市庁舎を含む半数ほどが倒壊したとの情報もある。同州のマティアスロメロではホテルが倒壊しているという。現地は停電し、携帯電話も通じにくい模様だ。
同州と隣接するチアパス州には約900万人が住んでいる。メキシコの中でも比較的貧しい地域とされる。建物の倒壊などで少なくともオアハカ州で20人、チアパス州で3人の死者が確認された。AFP通信によると、タバスコ州でも子ども2人が死亡した。1人は崩れた壁の下敷きになり、もう1人は地震による停電でつけていた人工呼吸器が止まったという。
「もうベッドの中で休んでいた。家も家財も何もかもなくなってしまった」
米CNNは、電話口に出たチアパス州の男性の声を伝えた。メキシコ時間の深夜に襲った巨大地震。同州政府によると、多数の建物が倒壊しており、機能を失った病院も含まれる。ベラスコ知事は地元メディアの電話取材に「チアパスの歴史で最も大きな地震だ」と述べた。本震の後、余震が続いているとして「命を守ってほしい」と呼びかけている。
メキシコのペニャニエト大統領は、「今回の地震は過去100年で最大」と宣言した。同国の地震研究機関は当初、地震の規模をメキシコ観測史上最大のM8・4と発表していた。
ロイター通信などによると、オ…