核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員で、国際NGO「ピースボート」共同代表の川崎哲(あきら)さんのコメントは、以下の通り。
特集:核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)
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ノーベル平和賞が核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)に授与されたという報に接し、驚きと喜びを感じております。今、移動中の機内におり、受賞理由など詳細を読んでおりませんので、簡単なコメントのみさせていただきます。まず、この受賞は、核兵器の禁止と廃絶を願って、勇気をもって声をあげてきた全ての人たち、とりわけ、広島、長崎の原爆被爆者の皆様に向けられたものだと思います。そして、世界中で行われてきた核実験や、核兵器開発過程で被害を受けてきた人たちにも向けられてきたものだと思います。こうした核被害者の皆様のたゆまぬ努力と、私たち市民運動の協力、そして心ある諸政府の尽力により、本年7月、核兵器禁止条約が、国連で成立しました。
この平和賞は、全ての政府に、一刻も早く、核兵器禁止条約に署名・批准することを求めています。ひるがえって、我が日本には、大きな宿題が投げかけられました。唯一の戦争被爆国であり、世界に平和国家として歩むことを誓ったはずの日本が、今日、核兵器禁止条約への署名を拒み、平和憲法を変えてしまうことを議論しています。こうした問題について、私たち日本の市民は真剣に再考を迫られるでしょう。最後に、核兵器廃絶を訴えながら、核兵器のない世界を見ることなくこの世を去った全ての被爆者の皆様に心より哀悼の誠を捧げます。取り急ぎ短いコメント以上で失礼します。
2017年10月6日 日本時間19時
アイスランドでのヒバクシャ被爆証言に向かう飛行機内より