一回表途中に石崎(左から2人目)にマウンドを譲る阪神先発の能見(中央)=矢木隆晴撮影
(17日、セCS第1S第3戦 DeNA6―1阪神)
DeNAも「下克上」、阪神下し2年連続でセ最終Sへ
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阪神の金本監督はレギュラーシーズンを振り返るとき「今年のうちの戦い方は、リリーフ頼み」と語る。短期決戦でも、理想的な試合運びをするには、少なくとも僅差(きんさ)で終盤を迎えなければならない。敗れれば今季が終わる第3戦。その戦い方ができなかった。
一回、能見がいきなり3点を失い、最初の攻撃を迎えた。序盤に少しでも点数をかえしたいが、打線が機能しない。俊介は3球で一ゴロに倒れ、上本は初球を右飛。淡泊だった。
片岡打撃コーチは、選手たちに「積極性、集中力、状況判断」を求めてきた。しかし実際に選手が見せたのは、的を絞れず、際どいコースをファウルで逃げられない姿。連打は、大山の適時打で1点をかえした六回だけ。9月25日に完封負けを喫したウィーランドに、再び快投を許した。
最後の打者・中谷が空振り三振に倒れると、金本監督はしばらくの間、険しい表情でグラウンドを見つめた。「結果がすべてなので、残念」。一方で昨季の4位から順位を上げたチームには、手応えを感じている。「先発が固定できない中、執念と粘りで2位になれた。胸を張っていい」(井上翔太)
●金本監督(神) 先勝するも2連敗。「向こうの打線が調子を上げてきたのは感じた。悔しさを来年につなげないといけない」
●能見(神) 先発も、被安打4、与四球2で1死しかとれず、3失点。「出だしで悪いリズムをつくってしまった」
●藤浪(神) 今季不振にあえいだ右腕は、救援で2回無失点、無四球。「空回りするので気持ちが入り過ぎないようにした」
●鳥谷(神) 「結果がすべて。また来年、頑張るしかない」
●片岡打撃コーチ(神) 「1年間、キャプテン(福留)を筆頭によく頑張ってくれたけど、この負けた悔しさを忘れずにやるしかない」