来年4月の経営統合をめざしている第四銀行(新潟市)と北越銀行(新潟県長岡市)が、月内に予定していた正式契約の締結を延期する方向で最終調整に入った。27日午後の取締役会で正式に延期を決める。統合の前提になる公正取引委員会の審査が両行の想定より長引いているという。統合の時期にも影響する可能性がある。
新潟の地銀2行、経営統合で基本合意 第四と北越
両行は今年4月に経営統合で基本合意。12月に臨時株主総会を開き、来年4月の共同持ち株会社設立を決める方向で協議してきた。
しかし、両行が統合すると新潟県内での企業向け融資のシェアが5割程度になることから、地域での競争環境が失われて取引先が不利益を被る可能性を懸念した公取委が、慎重に審査している模様だ。
同一県内での地銀の経営統合を巡っては、長崎県内の地銀を傘下に持つふくおかフィナンシャルグループ(福岡市)と十八銀行(長崎市)が、公取委の審査の長期化を受け、今年10月に予定していた統合を無期限延期している。