衆院予算委で、自民党の田村憲久氏の質問に答弁する安倍晋三首相=27日午前10時20分、岩下毅撮影
安倍晋三首相が出席した衆院予算委員会が27日開かれ、学校法人「森友学園」「加計(かけ)学園」の問題が取り上げられた。森友学園への国有地売却問題では、財務省近畿財務局職員が「ゼロに近い金額まで努力する」などと学園側に語る音声データが報じられたことについて、同省幹部は「当方から売却価格を提示したこともない」と答弁した。
森友学園問題
自民党の菅原一秀氏の質問。答弁した財務省の太田充理財局長は、近畿財務局職員に事実関係を確認したことを明らかにした。政府側が音声データに含まれたやりとりの内容について確認したのは初めて。音声データについて、政府はこれまで「一方的な報道だと思う」(菅義偉官房長官)などとし、具体的な内容の確認は避けていた。
森友学園への国有地売却をめぐっては、2016年3月に学園側が地中に「新たなごみ」が見つかったと近畿財務局に報告し、その後、土地の購入を申し入れた経緯がある。
学園側と近畿財務局側のやりとりを録音した音声データについて、太田氏は「16年5月半ばごろのものと思われる」と説明。「(会合で)買う場合の金額にも限度があるとの話は学園側からあった」としたものの、売却価格提示は否定し、学園側との交渉に問題はなかったとの認識を改めて示した。
また、自民党の田村憲久氏が首…