エンゼルスの本拠地=USAトゥデー・ロイター
日本ハムの大谷翔平選手が8日(日本時間9日)、大リーグ・エンゼルスと合意した。20球団以上が獲得を目指したとされる大争奪戦は、交渉解禁から約1週間という異例のスピード決着に終わった。
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多くの球団が大谷に関心を示したのは、契約の安さだ。新労使協定により、最初はマイナー契約しか結べず、来季開幕から大リーグに昇格しても、年俸は最低保障額の54万5千ドル(約6100万円)。譲渡金2千万ドル(約22億6千万円)を日本ハムに支払う必要はあるものの、実績から考えれば破格だ。見通しは厳しくとも「とりあえず手を挙げる」球団もあったという。
その結果が20球団以上になった。候補を絞るため、交渉前には、代理人が各球団に向けて受け入れ態勢などをアピールする書類提出を要求。珍しい形での1次選考が行われた。
書類選考を通った7球団との面談では、手厚い「おもてなし」を受けた。ジャイアンツは2012年のナ・リーグMVPで捕手のポージーが同席した。米メディアによれば、オーナーが同席した球団もあった。二刀流についても各球団がプランを披露し、イチローも所属したマリナーズにいたっては、大谷を指名打者で使う日は、14年ア・リーグ本塁打王のクルーズに外野を守らせる考えも示した。
6日には、今回移籍が決まったエンゼルスと他にマリナーズが大谷の獲得資金の増額に動いた。ともにツインズとトレードし、25歳未満のドラフト対象外の外国人選手に使える契約金の枠を100万ドル(約1億1千万円)増やしたという。
設定された交渉期限を考えれば…