総合4位となった樋口新葉の女子フリーの演技=白井伸洋撮影
(23日、フィギュアスケート・全日本選手権女子フリー)
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演技を終えると、拳でコンコンとリンクをたたいた。「やり切ったな、と考えていたので、ありがとうという気持ちだった」。シニア2季目の16歳、樋口新葉はそう振り返った。
短距離走が得意で、持ち味はスピードと力強いジャンプ。フリーでは映画「007」の世界観を表現した。3回転サルコージャンプは2回転になったが、得点源の3回転ルッツ―3回転トーループの2連続ジャンプを前半と後半にそれぞれ着氷した。
今月あったグランプリ(GP)ファイナルに初出場して6位。それから1週間、ジャンプの自信をつける練習をして、この日の演技につなげた。
東京都出身の高校2年生。ソチ五輪の代表選考があった2013年は中学1年生で、ジュニアの下のノービスだった。その翌年にジュニアに上がると、15年、16年の世界ジュニア選手権でともに3位。全日本選手権も表彰台を3度経験している。
演技後、「五輪シーズンで新しい経験ができた。次のステップにつながったらいいなと思う」と話した。(浅野有美)