米アップルは28日、電池が劣化したiPhone(アイフォーン)の処理速度を遅くしていたことについて「説明不足だった」などと謝罪し、電池交換を従来より安くすると発表した。
アップルが自社のサイトに掲載した説明によると、約1年前にソフトウェアの更新を行った際、iPhone6、6s、SEシリーズで、稼働がピークに達したときに電源が突然落ちるのを防ぐため、処理速度を遅くするなどの対応をしたという。
しかし、利用者の間では「新製品に買い替えさせるために意図的に処理速度を遅くしているのでは」といった疑念が広がり、米国、フランス、イスラエルなどでは訴訟が起きる騒ぎにもなった。
アップルは「多くの誤解もあったが、アップルに失望したと感じた利用者には謝りたい」と表明。iPhone6以降のモデルについて、保証対象外の電池交換を来年1月下旬から従来の79ドル(約8800円)から29ドル(約3200円)に値下げし、来年のソフトウェア更新時に電池の劣化状態と処理速度を表示するといった改善を約束した。(サンフランシスコ=宮地ゆう)