正月の帰省や旅行先から戻った人などで混雑するJR東京駅の新幹線ホーム=3日午後、鬼室黎撮影
年末年始をふるさとや行楽地で過ごした人たちのUターンラッシュが3日、ピークを迎えた。
JR各社によると、東京駅に到着する各新幹線は午前中から混雑した。指定席は終日ほぼ満席で、夕方に到着した東北新幹線の自由席は乗車率が170%に達した。
東京駅の新幹線ホームでは、キャリーバッグを引いて改札へ向かう人々が長い列を作った。青森県弘前市の実家に一家4人で帰省した東京都小金井市の会社員、工藤大典さん(37)は「両親や家族に会えて、地元の物が食べられた。2年ぶりの故郷でしたが、久々にのんびりできました」。長男の陽太郎君(10)は「スキーもしたしお年玉ももらったし、楽しかった」と話していた。
日本道路交通情報センターによると、高速道路の上り線は午後から夕方にかけ、東名高速では神奈川県の秦野中井IC(インターチェンジ)付近を先頭に最長31キロ、関越道では群馬県の赤城IC付近から最長32キロ渋滞した。
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JR西日本によると、山陽新幹線は岡山駅を午後2時前に出発した東京行き「のぞみ」の自由席が乗車率150%となり、新大阪駅の上りホームも午前中からごった返した。
東京から大阪府大東市に帰省していた20代の男性会社員は「日ごろの疲れで年末年始は眠ってばかり。仕事という現実に帰れるか不安」と苦笑い。一方、一家4人で同府茨木市に帰省していた30代女性は「子どもとたくさん遊び、初詣もできた。日常生活をしっかり頑張れそう」と話した。
高速道路の上り線も長い車の列ができた。日本道路交通情報センターによると午後5時現在、名神高速の多賀サービスエリア(滋賀県)を先頭に22キロ、中国道の宝塚西トンネル(兵庫県)でも13キロの渋滞。
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JR九州によると、九州新幹線上りは、3日午前発の鹿児島中央―新大阪の自由席乗車率が最大で183%になった。JR西日本によると、山陽新幹線上りの博多発の指定席は終日満席、自由席の乗車率は80~100%で推移した。
九州道上りの広川インターチェンジ(福岡県広川町)付近では3日午前10時15分ごろ、乗用車9台の玉突き事故があり、女性2人が軽傷を負った。ネクスコ西日本によると、事故による車線規制と帰省の混雑が重なり、渋滞は同日午後4時半ごろ約28キロになった。
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JR東海によると、上りの新幹線は指定席がほぼ満席になった。JR名古屋駅は大きな荷物を持つ家族連れらでにぎわい、午後1時33分に名古屋駅を出た博多発東京行き「のぞみ20号」の自由席乗車率が約130%となるなど混雑した。
中部空港は2日と3日が帰国ラッシュのピーク。空港会社は3日は約8300人の到着を見込んだ。高速道路は午後6時半時点で、東名阪道上りで鈴鹿インターチェンジ付近を先頭に約22キロ、新名神高速上りの亀山ジャンクション付近から約18キロ渋滞した。