グアムでの自主トレに出発するソフトバンクの柳田(右)と真砂=福岡空港
プロ野球ソフトバンクの柳田悠岐外野手(29)が5日、合同自主トレを行うグアムに出発した。出発前の福岡空港で、昨年から弟子入りした真砂勇介外野手(23)に「(今季)規定打席に到達したら、うん百万円の腕時計を買ってやる」と約束し、若き大砲候補の覚醒に期待した。
真砂は京都・西城陽高から2012年秋のドラフト4位で入団。16年のU23(23歳以下)ワールドカップでは日本代表の4番に座り、4本塁打を放つなどしてMVPを獲得した。首脳陣からは「ミギータ(右の柳田)」の愛称で期待された昨季、1軍デビュー。プロ初安打で初本塁打を放つなどしたものの、出場は9試合にとどまった。真砂は「ふがいない成績で、悔しいシーズン。(今季は)なんとかやってやろうという気持ち」と話す。
師匠の柳田が課した「規定打席到達」のノルマ達成には、師匠である柳田を含め、分厚い選手層を誇るホークスの外野陣に割って入らなければいけない。「きついっすね。でも、やるからには高い目標を持ってやりたい」ときっぱり。
その柳田も、かつて球団OBの小久保裕紀氏から「後継」と期待され、高級腕時計を贈られたことがある。15年にはトリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁以上)を達成するなど飛躍を続け、今季から新たに選手会長に就き、今や名実ともにチームの顔だ。
長距離打者の系譜を継ぐ柳田は、破格の「お年玉」で後輩のモチベーションアップを狙う。昨年、真砂が初本塁打を放った際にも30万円ほどのお祝いをしたといい、「もっともっと高いレベルを目指してもらって、目標を高く、プレゼントもすごいのを。一緒に1軍で戦いたいし、教えられることは教えたい」。
グアムの自主トレでは、阪神の糸井嘉男やオリックスの吉田正尚ら球界屈指のスラッガーとともにトレーニングに汗を流す予定だ。(甲斐弘史)