女子フリーの演技を終え、涙を流すエフゲニア・メドベージェワ=23日、江陵アイスアリーナ、遠藤啓生撮影
10代の2人が、今大会初の「ロシアからの五輪選手」(OAR)の金メダルをかけて演技した。フィギュアスケート女子のアリーナ・ザギトワ(15)とエフゲニア・メドベージェワ(18)。演技終了後、涙や安堵(あんど)の表情を見せた。
23日のフリー。今季シニアデビューしたザギトワは小さなミスを途中で挽回(ばんかい)し、右手を上げた。世界選手権2連覇中で最終滑走者のメドベージェワはほぼ完璧に滑り終えると、目から涙があふれた。得点は全く同じ156・65点だった。
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21日のショートプログラムで首位だったザギトワ。金メダルとわかると泣き顔になった。「手が震えたけど、体が練習で繰り返したことを覚えていた」。わずか1・31点差の2位だったメドベージェワは泣き崩れたが、「魂を込めたし、体と脳も動いてくれた」と誇った。
記者会見でザギトワは重圧があったことを正直に明かした。「(まだOARに金がないことを)考えないようにした。でも、できなかった」。昨年11月に右足甲の骨にひびが入っていたことが明らかになったメドベージェワ。復帰戦となった1月の欧州選手権では、約2年続いていた無敗をザギトワに止められた。「(23日は)冷静だった」と言う一方、「霧の中で滑っているようだった」。
メダル授与式では国歌・国旗の…