韓国の内陸部の地方都市で「最終公演」を行う北朝鮮の女性主体の応援団=24日、韓国・江原道原州市、李聖鎮撮影
平昌(ピョンチャン)冬季五輪のために訪韓中の北朝鮮の女性主体の応援団約200人が24日夕、韓国の内陸部にある江原道(カンウォンド)原州(ウォンジュ)市で、一般市民を前に「最終公演」を行った。北朝鮮との交流拡大を主張する進歩(革新)系の市民団体が受け入れ母体となり、南北の応援団が共演する場面もあった。応援団は26日に北朝鮮に戻る予定だ。
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公演場所となった総合体育館には、市民約3500人が集まった。応援団のオ・ヨンチョル団長が「いくら年月が経っても変わらないのが民族であり、血を分けた肉親の情だ」と述べると、会場から拍手が起きた。
応援団は北朝鮮の歌謡「パンガップスムニダ(お目にかかれてうれしいです)」、朝鮮民謡「アリラン」などの定番曲を歌った。公演が終わると「私たちは一つだ」「祖国統一」との声援が送られた。
大学生の李昇淵(イスンヨン)さん(23)は「北の五輪参加をめぐって国内で騒動が起きたが、みんな帰ってしまい、急に静かになるのもむなしい。統一に現実感はないが、公演を見て拍手を送るうちに、私たちは一つという気もした」と話した。
北朝鮮の女性応援団は平昌冬季五輪にあわせて7日に訪韓し、北朝鮮選手やアイスホッケー女子の南北合同チームのほか、韓国選手を応援した。(江陵=武田肇)