横浜高3年夏の甲子園大会を控えた練習で、渡辺元智監督に見守られながら投球練習する松坂大輔=1998年8月2日
2年ぶりとなる公式戦登板を控えた中日・松坂大輔投手(37)に、2人の恩師がエールを送った。
中日・松坂、あす巨人戦に先発 「それなりに緊張感が」
横浜高の監督として松坂の心身を鍛えた渡辺元智さん(73)は「一世を風靡(ふうび)した選手が、この年齢になっても、故障や挫折があっても、泥臭く野球を続けている。野球界の発展のためにも、子どもたちに新たな夢を与えて欲しい」と期待を寄せた。
「一生懸命やってきたんだから、あとは試合を楽しんでもらいたい。富士山を登るにも、色んなルートがある。5合目で休んだっていい。なんとか頂上までたどり着いて欲しい」
横浜高の野球部長、コーチとして指導した小倉清一郎さん(73)は「打線が3点とってくれるかどうか。3~5勝して欲しいね」と教え子の復活に期待した。
「技術的には左足を踏み出す直前に、左肩を無理して(二塁方向に)入れるから、バランスが悪くなっている。変化球はいいんだから、オーソドックスにいって、直球のばらつきをなくしてもらいたい」と注文をつけた。
2月に沖縄で会ったという小倉さん。「表情は明るかった。五回までに1度はつかまるだろうが、何とか2点に抑えて欲しい」
松坂は横浜高のエースとして、1998年の甲子園大会で春夏連覇を達成するなど、公式戦年間44勝無敗という高校野球史に残る金字塔を打ち立てた。(編集委員・安藤嘉浩)