声援に手を振って応える原大智
平昌(ピョンチャン)五輪のフリースタイルスキー男子モーグルで、同種目では日本勢初となる銅メダルに輝いた原大智(日大)の祝賀パレードが27日、出身地の東京都渋谷区で行われた。渋谷センター街の一角、約400メートルを約30分かけて歩いて進み、集まった人たちの声援に手を振って応えた。
メダル獲得の効果で、五輪後はテレビやイベントにいくつも出演してきた。ただ、「私服を着ている普段は、全然気づかれません。人気はまだまだ」。それだけに、今回のパレードは「僕で大丈夫かな、と。一人さびしく歩いていたら恥ずかしい」と不安が募ったという。
だが、この日は約3千人が詰めかけ、「ダイチ、おめでとう!」などと次々に声が飛んだ。「こんなに多くの人に『おめでとう』と言ってもらえるなんて。感動しました」
原は区立広尾小学校、広尾中学校出身の都会っ子。渋谷の象徴でもあるセンター街でのパレードに、「こんなすごい所でパレードができるなんて、ちょっと恥ずかしかったけど、頑張ってきてよかった」。他のメダリストたちのパレードを伝えるニュースを見て、「いいなあと思っていました。実は(自分も)やりたかった」と明かした。
ただ、「もうそろそろ切り替えないと」とも。視線は、すでに次回の2022年北京冬季五輪に向いている。「またパレードを開いてもらえるよう、日々練習あるのみ」。ゴールデンウィークは新潟県内のスキー場で滑り込むつもりだという。(吉永岳央)