李克強首相=17年3月、矢木隆晴撮影
中国の李克強(リーコーチアン)首相の朝日新聞への寄稿全文
中国と日本は互いにとって重要な近隣である。今や毎日何十便ものフライトが北京・東京間を行き来し、その飛行時間はたったの3時間余りに過ぎない。しかし、中日関係の改善と発展を推進する近年の道のりは、とても長かった。
李首相、日中関係改善に意欲 訪日控え朝日新聞に寄稿
中国・李首相、14年ぶりの憲法改正へ意気込み 全人代
この度、招請に応じて第7回中日韓首脳会議に出席し、日本を公式訪問することは、私の中国国務院総理としての初訪日であり、中国総理による8年ぶりの日本への公式訪問でもある。今回の訪問を通じて、両国関係の長期的で健全かつ安定的な発展を推進していきたい。
アジアそして世界において重要な影響力を持つ国である中国と日本が友好協力を強化することは、両国と各国人民の利益に合致する。近年、両国関係は紆余(うよ)曲折を経ており、各分野の交流と協力もその影響を受けている。常に思うのだが、世界第2、第3位の経済大国、そしてアジア最大の経済大国である中国と日本の関係が終始正しい軌道に沿って健全かつ安定的に発展すれば、両国人民により多くの幸福がもたらされるのみならず、北東アジアひいては世界の平和と安定、発展と繁栄をも一段と後押しできるはずだ。
現在、改善の勢いを見せつつある中日関係は、正常な発展軌道に立ち戻る交差点にある。中日関係の未来はどこに向かい、我々はどう選択すべきか。歴史は我々に教えだけでなく、戒めをも与えてくれる。
中日の交流史は2千年以上にわ…