記者の質問を聞く日大アメフト部の宮川泰介選手(左手前)=2018年5月22日午後3時22分、東京都千代田区、山本壮一郎撮影
アメリカンフットボールの試合中、悪質なタックルで関学大選手を負傷させた日大の守備選手が22日に記者会見をしたことを受け、関学大の鳥内秀晃監督と被害選手の父である奥野康俊氏がそれぞれコメントを発表した。全文は以下の通り。
タックルは「監督の指示」 反則のアメフト日大選手
〈鳥内秀晃監督〉
会見で日大選手が話してくれた内容は非常に具体的だったので真実を語ってくれたと感じた。愕然(がくぜん)としている。このようなことがスポーツの場で起きたこと自体が信じられない。また、この事案はアメリカンフットボールあるいはスポーツの範疇(はんちゅう)を超えているものだと改めて感じた。今後は警察の捜査にも委ねられることになるだろう。関東学生連盟にはきちんと報告書を作成し、しかるべき措置を講じてもらいたい。
部としては、24日の日大からの回答を待って対応を決定するつもりだ。日大選手の行為そのものは許されることではないが、勇気を出して真実を語ってくれたことには敬意を表したい。立派な態度だった。
〈奥野康俊氏〉
激しい憤りを覚える。監督やコーチが最初から自分の息子を怪我(けが)させようとしていた。絶対に許されないことだ。このような指示を出すこと自体があってはならないことだし、さらに強制し、追い詰めるやり方は社会のルールをまったく逸脱している。こうしたことが学校の中で起きていたこと自体が信じられない。被害届を取り下げる準備もあったが、今回の会見を見て刑事告訴も検討せざるをえない状況だ。24日の日大からの回答を待って家族、本人、関学アメリカンフットボール部とも相談して結論を出したい。日大選手は自分のしてしまったことを償い、再生していただきたい。勇気をもって真実を話してくれたことに感謝する。