会見する日大アメフト部の内田正人・前監督(右)と井上奨コーチ=2018年5月23日午後8時5分、東京都千代田区、川村直子撮影
アメリカンフットボールの日本大と関西学院大の定期戦(6日、東京)で日大の守備選手が関学大の選手に悪質なタックルをして負傷させた問題で、日大の内田正人前監督(62)と井上奨(つとむ)コーチが23日、東京都内の日大本部で記者会見を開き、相手選手にけがをさせる指示をしたかどうかについて、内田前監督、井上コーチともに否定した。
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また、内田前監督は大学の第三者委員会の調査終了まで常務理事の職を一時停止して謹慎し、「(調査の)結果から、(進退は)大学の判断に任せようと思う」と話した。井上コーチは辞任する考えを明らかにした。
会見の冒頭で、2人は負傷した関学大の選手や、22日に記者会見をした日大の宮川泰介選手に謝罪した。ただ、内田前監督は「私からの指示ではございません。ルールを守るのが基本」などと重ねて指示を否定した。井上コーチも「相手選手を1プレー目で潰せば(試合に)出してやる」と発言したことは認めたが、「けがを目的としては言っていない」と話した。
宮川選手は22日の会見で、内田前監督から「やらなきゃ意味ないよ」、井上コーチから「けがして秋の試合にでられなくなったらこっちの得」「定期戦がなくなってもいい」と言われたと明かした。それについても2人は否定した。一方で、井上コーチは「過激なことを言った」と認め、「そういう表現をしてしまった私が未熟だった」と話した。(吉永岳央)