加藤厚労相が正面から答弁しない場面が目立つ
働き方改革関連法案の衆院厚生労働委員会での審議で、法案の責任者の加藤勝信厚労相が野党の質問に正面から答えず、繰り返しはぐらかす場面が目立っている。与党は十分審議したとして25日に同委で採決すると決めた。だが、労働時間調査の異常値問題など政府側の失態をめぐるやりとりも多く、主要野党が欠席した時間もあった。さらに加藤氏の答弁で「浪費」された審議時間も少なくない。
高所得の一部専門職を労働時間規制から完全に外す高度プロフェッショナル制度(高プロ)。「過労死を助長する」と法案からの削除を求める立憲民主の岡本章子氏は9日、働く人のニーズについてただした。
岡本氏 ニーズの把握は、何をもってしたのか。
加藤氏 いくつかの企業とそこで働く方から、いろんなお話を聞かせて頂いている。
岡本氏 どのくらいの数の方が(高プロの)必要があると答えたのか。
加藤氏 いくつかの企業の働く方々からお話を聞かして頂いた。
岡本氏は人数を聞いているが、加藤氏は明確に答えず、この後に高プロに肯定的な意見を二つだけ紹介した。岡本氏が「全体としてどれくらいか」「聞いている(労働者の)声を示して頂きたい」と重ねて求めると、ようやく「十数人からヒアリングした」と答えた。この答弁まで最初の質問から約8分かかった。
質問の趣旨と違う答えを次々と…