大学選手権へ向け、たった一人のチア部員、松原美由さんはチアへの参加を募っている(広島大体育会応援団チアリーディング部提供)
急募! 臨時チアリーダーを募集します――。全日本大学野球選手権(6月11日開幕)に35年ぶりに出場する広島大硬式野球部の応援をするため、体育会応援団のチアリーディング部が広島大に在学中の学生助っ人を募集している。
呼びかけているのは、唯一の部員で2年生の松原美由さん(20)。入学時、部員がおらず休部状態だったチア部を、たった一人で復活させた。昨年は、秋の学園祭で友人の助けを借りて演技を披露。野球部の公式戦にも、学ラン姿の応援団とともに、スタンドで声を張り上げた。
応援のかいもあって、野球部は、この春のリーグ戦で17季ぶりに優勝を果たし、1983年以来35年ぶりの選手権出場を決めた。東京・神宮球場と東京ドームで始まる大会に、「せっかくの機会。もっと華やかに応援したい」と、臨時チアの募集を決めた。
松原さんは応援部や野球部の助けを借りながら、5月30、31の両日、学内で募集のチラシを配ったほか、部の公式ツイッターで呼びかけた。31日現在、5人が助っ人を買って出てくれているという。吹奏楽部も応援に駆けつける予定で、応援歌や振り付けを急ピッチで準備している。
野球部が東北福祉大との1回戦(神宮)に臨む6月11日は、松原さんの21回目の誕生日。松原さんは「偶然でびっくり。神宮で応援できるなんて本当にうれしい。野球部の力になれるような応援を届けたい」と意気込んでいる。問い合わせは部のメール(hirodaiouendan21@gmail.com)へ。(高岡佐也子)