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モリでタコ突き強肩俊足の体 石川大会にプロ注目捕手ら

作者:佚名  来源:asahi.com   更新:2018-6-24 20:19:22  点击:  切换到繁體中文

 

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遊学館の牧野翔矢捕手(3年)=2018年6月、石川県金沢市朝霧台


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第100回全国高校野球選手権記念石川大会は7月12日に開幕する。今春の選抜大会で星稜、航空石川が8強入りを果たし、石川大会もハイレベルな戦いが期待される。投打の注目4選手を紹介する。(塩谷耕吾)


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練習試合にスカウト集結 遊学館・牧野翔矢捕手(3年)


遊学館のグラウンドで4月14日にあった練習試合は異様な雰囲気に包まれた。目を光らせるのはプロ野球8球団のスカウトたち。目当ては捕手の牧野翔矢(しょうや)選手(3年)だ。打席に入る度にビデオカメラのレンズが向けられた。


「ビックリです。ただ、注目される喜びはある」


小3で野球を始めた時から捕手。遊学館では遊撃手なども経験しながら、1年夏から試合に出てきた。強肩強打に加え、捕手でありながら俊足である点にプロの視線を集める特長がある。ただ本人は、「プロの高いレベルで勝負できると思ったことはない。自信はそんなに……」。


穴水町出身。今でも夏休みには海に潜り、貝を取ったり、タコをモリで突いたりして過ごす。能登の海が育んだ178センチ、77キロの肉体は高い身体能力を誇る。ただ、遊学館の山本雅弘監督は「欲がない」ことが、物足りないという。


3月上旬のトレーニング中に負った右足首靱帯(じんたい)損傷は回復し、調子を上げている。「プロには行きたいけど、甲子園に行くのが第一」。未踏の聖地への思いは、誰よりも貪欲だ。


スラッガー 上昇気流 航空石川・上田優弥外野手(3年)


足は遅いし守備もまずい。だけど、バットを握れば誰にも負けない。調子の波の激しい航空石川の上田優弥(ゆうや)外野手(3年)は最後の夏を前に、「ようやく調子が上がってきた」。


186センチ、98キロの大型スラッガー。1年夏から主軸で高校通算本塁打は30本に届いたが「自分、考え込んでしまうタイプなんです」。1年冬、なぜか米国で野球を学びたいと思いが膨らんだ。「どこを目指したらいいんや」。学校でランニング中、空を見上げると涙が止まらない。3週間、別メニューで調整した。


去年の春は結果が気になってバットを振れなくなり、選抜大会8強の重圧から今年は「負のスパイラルにはまった」。スイングスピードはプロ選手並みだが、タイミングを取るのが苦手。打席の中で考え込んでしまう。緩急をつけたティー打撃を繰り返し、再び本塁打が出始めたという。


新チーム発足時から目標は「全国制覇」。だが、春の県大会決勝で星稜の右腕・奥川に完封負けし、目が覚めた。「石川を勝ち抜かないと、全国制覇はない」。迷いの森を抜け出し、照準をピタリと合わせる。


スケール増す 全国区 星稜・奥川恭伸投手(2年)


実力も知名度もすっかり全国区だ。星稜の奥川恭伸(やすのぶ)投手(2年)は、U18日本代表候補に選ばれたことが20日に発表された。2年生は30人中、6人だけだ。


今春の選抜大会は、投打に活躍して8強入りに貢献したが、甲子園3試合の消耗は大きく4キロもやせて戻ってきた。「選抜後は体作りに専念した」。4月は筋トレ、走り込みに費やし、食事も増やした。体重は逆に6キロ増えて、首や胸など体の厚みが増した。


今月の北信越大会で登板は準決勝・高岡商戦の1イニングのみだったが、この15球が圧巻だった。ゆったりとしたフォームから140キロ超の直球で押し、3人でピシャリ。プロ球団のスカウトから「来年は星稜通いだ」の声が漏れた。


いなべ総合(三重)との16日の練習試合では、自己最速を1キロ更新する147キロを計測。この試合もほとんど直球だった。「変化球に頼った投球をしていたら、高校の先がない」。上から目線の投球で調整し、スケールを増している。夏本番ではスライダー、チェンジアップも駆使。「打倒・奥川」に燃える打者の前に立ちはだかる。


キレある速球 ひかる 小松大谷・大谷輝龍投手(3年)


荒れ球の快速球右腕が、小松大谷にいる。5月、大谷輝龍(ひかる)投手(3年)は練習試合で147キロを計測した。「ボールのキレには自信がある」と胸を張るが、投手を始めたのは高校に入ってからだ。


野球を始めた小学生の時から投手に憧れていたが、制球難でずっと外野手。だが「投手でプロ野球選手になる」という夢が色あせることはなかった。高校に入学し、投手転向を志願。投球フォームを一から作った。昨春にヒジを痛めたが、最速が140キロを超えた昨夏以降、プロ野球3球団のスカウトが学校に視察に来るようになった。


はまったときはスピンの効いた伸びやかな直球がいく。「フォームがいい。伸びしろもある」と話すスカウトもいるが、油断するとボールは暴れる。今月13日の練習試合でも直球は最速145キロを計測した。だが、1イニングで4四球1暴投と荒れ、被安打0本で1点を失った。


制球力向上へフォームの微調整をはかる。だが、本番に不安は感じていない。「星稜、航空石川と戦うイメージはできている。スピードボールで勝負したい」




 

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