2020年東京五輪の開幕まで、24日であと2年となる。1964年大会から半世紀余り、日本の首都が再び迎えるスポーツの祭典。暑さや輸送など、乗り越えなければならない課題は大きく、多岐にわたる。対策はどのように進んでいるのか。(前田大輔、斉藤寛子、山本亮介) 東京五輪の日程固まる 「まるでパズル」策定作業に苦慮 未来+永遠…名前は「ミライトワ」、東京五輪マスコット 「本日の最高気温は34度の予報です。こまめな水分補給をお願いいたします」。7月中旬の連休中日。気温が30度を超えた千葉市美浜区の幕張メッセで、イベント開場前から列をつくる人たちにスタッフが呼びかけていた。担当者によると、2年前に開いたイベントに約2千人が行列したのを踏まえ、入場希望者は直射日光が当たらない場所で待機できるよう配慮。うちわを配り、看護師も配置した。「それでも、暑さ対策はどこまでやっても安心できない」 幕張メッセは2年後の東京五輪でレスリングなどの会場になる。7歳と4歳の子を連れ、神奈川県から訪れた会社員男性(38)は「日陰じゃないと、待つのは厳しいな」。凍らせたペットボトルを用意した男性の妻(36)は「子どもたちには絶対五輪を見せてあげたいけど、日中の屋外競技は心配」と顔を曇らせた。 18日の国際オリンピック委員会(IOC)理事会で承認された競技日程では、マラソンや競歩などが当初の計画から開始時間が前倒しになった。 マラソンは30分早めて午前7時開始となったが、東京大学の横張真教授(都市工学)は「根本的な問題解決にはなっていない」と指摘する。横張教授は16年8月、当時想定されていたマラソンコースを2週間計測。過去約30年の夏季五輪の中で最も過酷な大会になる可能性を示す結果が出たという。コース中盤から気温は35度を超え、皇居付近は日差しを遮る場所もない。選手だけでなく沿道の子どもやお年寄りも極めて危険な状態に陥る可能性があるという。 横張教授はコースや沿道にビル陰や木陰をいかに確保するかが重要と指摘しつつ、未明の開始や、夏でも涼しい北海道での開催など思い切った変更も検討を続けるべきだと話す。「今後五輪開催を目指す熱帯地域の国に対し、酷暑にどう対応したか。そんなレガシーを残す役割も東京五輪にはあるのでは」 都や国はマラソンコースで特殊な舗装をし、路面温度の上昇を抑える。都は累計で約140キロを整備する方針で、今年度予算で約70億円を計上している。木陰を広くする街路樹の整備や、送風機などで涼める場所も増やしていく。観客向けには、会場に入る際の手荷物検査で待つ時間の目標を「最長で20分」と設定。手荷物が少ない観客向けの優先レーンや、効率的に並ばせて誘導する係の配置などの対応策を練る。行列全体を覆う大型テントと冷風機を設け、気温や湿度などが上がった場合、水やかち割り氷などを配ることも検討中だ。 建設中の主会場の新国立競技場… |
東京五輪、猛暑OK?マラソンは過去30年で最も過酷か
新闻录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语
相关文章
五輪チケット抽選、チャンス再び 対象は「全外れ」の人
新国立競技場・選手村…五輪へ着々整備 建設現場を公開
キングオブマイナー「近代5種」 五輪へ日清らしく応援
JOC新会長に山下泰裕氏 任期2年、東京五輪迎える
「プレ五輪」続々始まる 本番想定、「時計」もテスト
五輪の混雑、船通勤で解消? 日本橋―晴海で7月実験
五輪チケット、断トツ人気は水泳 売れ行き鈍い競技も
当たった?全滅? 五輪チケット発表に100万人超殺到
五輪記念硬貨の図柄を投票で 富士か東京か風神雷神か…
チケット不正転売が禁止に 商売目的どう判断?
五輪警備員にサングラス推奨へ 暑さ対策「レガシーに」
商品購入で聖火ランナーに 綾瀬はるかさん「応募して」
聖火リレー、被災地つなぐ「希望の道」 1万人が疾走
五輪聖火リレー、SNS映え意識 先導は大音量トラック
聖火リレー、奇跡の一本松や富士山を通過 ルート公表
聖火ランナーのユニホーム発表 赤色のたすきのデザイン
ダサい?悪くない?話題の「かぶる傘」小池都知事が披露
五輪チケット、28日申し込み終了 直前アクセス集中も
五輪チケット申し込み、挑戦したが…「メンテナンス中」
渡辺直美さんらも登場 東京五輪チケット抽選予約開始
東京五輪チケット、狙い目は? 抽選予約開始で記者予想
アクセス集中でつながりにくく 五輪チケット販売サイト
9日から五輪チケット受け付け 295万人がスタンバイ
五輪とパラの公式服、東京で初めて統一 披露は大会直前
新国立競技場を彩る遅咲き桜が見ごろ 東京・神宮外苑










