名古屋刑務所(愛知県みよし市)は25日、40代の男性受刑者が熱射病(重度の熱中症)で死亡した、と発表した。受刑者の居室に冷房設備はなかったが、扇風機で風を送るなどの対策は講じていたという。
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刑務所によると、建物は4階建てで、受刑者は4階の単独室に入っていた。巡回中の看守が24日午前5時35分ごろ、嘔吐(おうと)した状態で布団に横たわっている受刑者を発見。搬送先の病院で死亡が確認された。4階の室温は午前6時45分ごろ、34度あったという。
刑務所では、受刑者にスポーツドリンクを飲ませたり、水を含ませたタオルで体を拭いたりして、体温の上昇を防ぐ対策をしていた。さらに、室温が他の階より高かったことから、4階の受刑者を別の階や建物に移したという。
同刑務所の景山城佳所長は「熱中症対策を含めた健康管理に万全を期したい」などとコメントした。みよし市に隣接する豊田市の24日の最高気温は39・1度だった。