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気象庁「大雨特別警報の可能性」 70万人超に避難指示

梅雨前線の影響で大雨が降り、鹿児島、熊本、宮崎の3県で100万人以上に避難指示・勧告が発令された。九州を中心にさらに強い雨が降る恐れがあり、気象庁は3日午前、「大雨特別警報を出す可能性もある」と、前兆の段階で早めの避難を促した。


続く長雨、深層崩壊の危険高まる 専門家「早い避難を」


鹿児島市は午前9時35分、土砂災害や河川の氾濫(はんらん)の危険が迫っているとして、市内全域の27万5287世帯、59万4943人に警戒レベル4、避難指示(緊急)を発令した。また鹿児島県霧島市も午前11時10分、市内全域の約6万1千世帯、約12万5千人を対象に、避難勧告を避難指示に切り替えた。


気象庁によると、梅雨前線の活発化に加え、雨雲が九州へ接近しており、前線の活動が強まる恐れがある。今後、大雨特別警報を発令する可能性がある地域について、同庁予報課の黒良龍太主任予報官は「熊本や鹿児島付近、状況によっては九州北部や西日本の太平洋側でも恐れがある」とし、「自分の命を守るために、早め早めに避難してほしい」と呼びかけた。


同庁によると、鹿児島、熊本、宮崎の3県では4日にかけ、1時間に80ミリ以上の猛烈な雨が降る恐れがある。4日午前6時までの24時間雨量は鹿児島350ミリ、熊本、宮崎300ミリ、福岡200ミリなど。西日本各地や東日本でも局地的に激しい雨が降るという。


梅雨前線は6日ごろまで九州付近に停滞する見込み。地盤が緩み、少ない雨でも土砂災害や河川氾濫の可能性があり、同庁は厳重な警戒を呼びかけている。



政府は3日午前、九州地方などの大雨の関係閣僚会議を開き、安倍晋三首相は万全の対策を講じるよう指示した。自衛隊は、必要があれば要請を待たずに、救援活動に当たることを確認、九州地方の部隊を中心に初動要員で約1万4千人態勢を組んでいる。


鹿児島市では59万人あまりに避難指示が出されている。野上浩太郎官房副長官は会議後の記者会見で、「どんな状況になれば自衛隊に出動指示を出すのか」との質問に対し、明言を避けた。


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