関東甲信から東北地方で気温の低い日が続いている。東京都心では10日まで6日連続で最高気温が25度を下回り、7月としては全国的に冷夏となった1993年以来。低温は今月20日ごろまで続く見込みだ。
気象庁によると、オホーツク海高気圧から流れ込む冷たく湿った風や梅雨前線の影響で、関東を中心に日照時間が短くなっている。一方、夏の暑さをもたらす太平洋高気圧はエルニーニョ現象の影響で、本州に張り出せずにいるという。
10日の都心の最高気温は24・8度で6月上旬並み。今月の日照時間は10日までに計5・2時間と平年の1割強だ。埼玉県熊谷市は計2・1時間、宇都宮市は計4・7時間となっている。
同庁によると、今月20日ごろから太平洋高気圧の勢力が強まり、気温も上がるという。今年は沖縄地方で梅雨明けしているが、そのほかの地方も今月下旬には梅雨明けする見通しだ。
昨年7月は太平洋高気圧の勢力が強かった影響で、記録的な猛暑が続いた。同庁は現時点で今年7~9月、本州の気温はほぼ平年並みと予想。「昨年ほど猛暑日は増えず、冷夏になる可能性もある」としている。(金山隆之介)