昨年9月の台風21号で、関西空港(大阪府)の連絡橋にタンカーが衝突した事故を受け、第4管区海上保安本部(名古屋市)や伊勢湾を利用する船舶事業者らの専門委員会が8日、中部空港島の周辺に、荒天時に船が錨をおろして停泊することを自粛する海域を新たに設けることを決めた。ただ、強制力はなく、最終的には船舶事業者の判断に任せる。
自粛海域は、中部空港島の周囲3マイル(約5・5キロ)の範囲で、22日から導入する。一方で海上保安庁は1月、関西空港島については荒天時に周囲3マイルを原則、航行禁止にしている。第4管区海上保安本部の平沢大輔・航行安全課長は「中部空港周辺は水深が浅く、もともと錨泊(ひょうはく)に適さない。関西空港ほど事故の危険性は少ないが、安全を確保していきたい」と話した。