今年の高知大会は、古豪の高知商が9連覇を目指した今春の選抜出場校の明徳義塾を決勝で破り、12年ぶり23回目の夏の甲子園出場を決めた。西日本豪雨の後の猛暑が続くなか、雨天順延はなく、9日間の日程を終えた。31校28チームの熱戦を振り返る。 地方大会をライブ中継中! 「バーチャル高校野球」で過去最多700試合 夏の甲子園、歴代最高の試合は? 投票ベストゲーム 地方大会の熱中症対策呼びかけ 朝日新聞社と日本高野連 今大会は明徳義塾、高知、高知商、土佐のシード校が着実に勝ち上がり、いずれも4強入りした。ノーシード校が勝ち上がった昨年に比べて堅実な試合が多かった。 決勝は、今年で創部100年を迎えた高知商の強力打線が本領を発揮し、明徳義塾のエースで全国屈指の右腕市川悠太君(3年)を打ち崩した。新チーム発足後、明徳義塾に初めて勝利した。 市川君の最速150キロに迫る直球に力負けしないよう、体重増とストレッチに力を入れた。打撃力が増し、高知商は今大会でチーム打率3割9分1厘。下位まで切れ目なく、2本の本塁打を含む長打15本が飛び出し、計30得点をたたき出した。 エース北代真二郎君(同)は130キロ台の直球と90キロ台の緩いカーブを織り交ぜ、打者に的を絞らせない投球で、明徳義塾打線を2得点に抑えた。 「打倒明徳義塾」を掲げて努力を続けた高知商。「志高く」。決勝の二回に先制打を放った藤田昂志郎君(同)が帽子のつばに書いていた言葉が印象的だった。努力を続ければいつか夢はかなうことを、目の当たりにした。 明徳義塾は初戦から暗雲が垂れ込めた。高知中央戦で市川君が暑さなどで体調を崩した。八回裏に両足と右手がつってベンチで治療し、試合が一時中断した。 その後は快勝を続け、準々決勝で高知工にコールド勝ちするなど危なげない試合運びを見せた。だが決勝では、市川君が高知商打線につかまった。二回に4連打で3失点と主導権を握られ、その後も好機で適時打を決められ、被安打14の10失点。試合終了前にベンチで涙を見せる選手もいた。 今大会は、部員が20人に満たないチームも健闘した。宿毛はエース谷脇優哉君(同)を擁して高知高専と対戦し、今大会から導入されたタイブレークの末、延長十四回で競り勝った。清水・幡多農・窪川の連合チームは安芸桜ケ丘に21―3と大勝した。 公立では、エースの左腕岡林倖生(こう)君(同)を擁する追手前や高知工と岡豊が8強入りし、活躍が目立った。 来夏に向けては土佐のエース横田啓悟君(2年)や選抜で登板した高知の森聡希君(同)ら次の世代の成長が楽しみだ。(菅沢百恵) |
明徳・市川対策で体重増とストレッチ V9阻んだ高知商
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